Imagination

しばらく前から少しずつ片鱗は見せていたのですが、我が家の4歳児、最近、激しく空想の世界に遊んでいます。例えば、幼稚園で仲良しの年少さん女子ちゃん達には、それぞれ「透明なお友達」がいるそうで、一緒に遊ぶのだと真顔で語ってきます。ちなみに娘の「透明なお友達」は「はるなちゃん」という名前だそうです。

こんな分かりやすい空想なら相手もしやすいのですが、現実と混同してしまうような内容もあり、当初は「嘘はいけないよ」と注意していたのですが、とても戸惑った様な、残念そうな顔をするので、とりあえず、罪も無い空想なら、そのまま受け流して見守る事にしました。それにしても最近は言葉も上達し、しっかりしてきたと思っていたのにどうして理不尽な話ばかりするのだろうかと不思議に思って、試しにgoogleで検索してみたところ、出るわ、出るわ・・・どうやら現実を言語化することに加えて、思考までも言語化できるようになってきた3、4歳という年齢に特徴的に見られる現象のようです。まだ、脳が未発達な為、考えた事を現実と区別できずに語ってしまうとのこと。そういえば、娘はこの頃、見た夢の内容もよく具体的に話してくれる様になりました。幼稚園近くのオーバーカッセル地区をHexe(魔女)になってホウキに股がり、お友達と飛び回った等、事細かに説明します。どうやら娘は「思考の言語化」という発達が夢や空想話となって現れている様です。

昨日は、お友達の誕生パーティーでご馳走になったケーキについて語ってくれました。

「イチゴとね、ゼリーとね、小さなハローキティがみんなのケーキに一つずつ載ってたのよ」

実は私も娘のお迎えの際に、そのケーキをご馳走になったので、中身は知っています。イチゴと生クリームのケーキでした。ゼリーと小さなハローキティが一人一つずつ載っていたというのは娘の想像です。知らなかったら信じちゃうところです。ゼリーは彼女の最近はまっている食べ物。ハローキティは以前、私が娘の誕生日にマジパンで作ってケーキに載せたことがあります。その時は一体だけ作って真ん中に載せたのですが、昨日のお誕生日会で幼稚園のお友達が沢山来ているのを見て、「キティは一人一つずつ載っていたほうがいいな」と思ったに違いありません。きっとご馳走になったケーキをベースに、自分の頭の中で理想のバースデーケーキを思い描いたのだと思います。4歳児、実に面白いです。

親としては振り回されてちょっと困りますが、人生で「透明なお友達」と遊べる時間はとても短い。どんどん一緒に遊んで、空想して、誰かの気持ちを想像できたり、自分の未来をイメージ出来たりする、心の力を養って欲しいなと思います。私は紋切り型に「嘘はダメでしょ!」と叱るイケズな母親にならぬ様にしなくては。

「心で見なくちゃものごとはよく見えないってことさ。肝心なことは目には見えない んだよ」
サン・テグジュペリ「星の王子様」キツネの言葉)