男の子育て


実家の父は、私の夫や妹の夫が赤ちゃんの世話を率先して行い、外出時には抱っこやバギーを何の抵抗も無く押して歩くのを見ては、自分の若い頃とのギャップを口にする。男の子育てって、あまり市民権が無かったから、人前でバギーを押して歩くなんて恥ずかしくて出来なかったそうな。いわゆる「男の沽券(コケン)に関わる」ってやつですね。

ならば、あの「子連れ狼」って、当時の日本男児には衝撃的な設定だったんですね。でも、「人前で乳母車を押して歩く」などと言う、ありえないほど「恥ずかしい」姿でありながら、「ちゃん」は、カッコいい。子無しより、子連れがずっとカッコよく見えるのは私だけかしらん。

そう言えば、先日、デパートの赤ちゃん用ルームに居たら、乳児を抱っこした背の高い外国人の男の人が一人でやってきて、とっても優しい声であやしながら、サラリと自然にオムツを替えて、鼻歌交じりに去って行くのを目撃した。子連れ狼並みにカッコよく見えたっけ。

ややこしい時代を経て、今があるのですねぇ。