名前一本でいく・・・かもね

結婚しても会社では旧姓を使ってきた。
会社のシステムはちゃんとそれをサポートしてくれていたし、いろんな国のいろんな人と働いて、この名前で認知されて来たので、いきなり違う名前で一から認識してもらうのも面倒だったから。

ところがドイツに来て、VISAが下りて、こちらの会社の正式社員として登録された途端、全欧州市場の関係会社社員が使うイントラの電話帳には私の戸籍上の氏名が掲載されてしまったから、大変。あらゆる市場から検索しても見つからないと苦情が殺到した。困って、人事に修正を依頼しても、そこはドイツ。頑固である。「システム上、無理」の一点張り。
しかし、いざ、システム上無理という程度の理由で、名前を変えろと言われてみると、結構、精神的にキツイものがある。今までの人生がすっかり否定されて消しゴムで消されるような思いがする。名前ってやはりアイデンティティーの一部なんだと痛感する。


「頑固でやってられないよ!」と周りのドイツ人姉さん達に愚痴ると「あら、エリコ。それなら、苗字名乗るのやめて、エリコだけでいったらどうよ。そういう芸能人もいるよね」と言う。大笑い。

しかし、家に帰って、考えた。「待てよ、エリコだけで行くのも手だな」と。

大抵の日本国外の仕事相手は私をエリコで認識している。イチローだって、そのまま、名前だけじゃないか。。。。苗字を捨てて、シンプルに名前一本で行くのもアリでしょう!

メールの署名も「エリコ」。
書類の作り主も「エリコ」。
みんなの前でプレゼンするときもパワーポイントの表紙には「エリコ」
もちろん、名刺も「エリコ」。
苗字なんか紛らわしいだけかもね。

なかなか良いアイデアだと思って、ほぼ決心を固めた矢先、旧姓が使えるようになるかもしれない情勢になってきた。さて、どうなりますことやら。