パリから戻りました

前回の日記から、ボローニャに出張して、マンチェスターから友達が来て、その後、バタバタと仕事が忙しくなり、その勢いでパリショー出張に突入したら、一か月が経過していました。恐ろしい勢いで時間が過ぎていきます。

さて、行ってきましたパリモーターショー。今年で4回目になります。パリモーターショーの会場は各ホールの接続が幕張メッセジュネーブショーの会場とは違って、離れているので、回りにくいのだけれど、デザインの都だけあって、各社が新しいショースタンドデザインを始めるショーになったり、フランスメーカーが他のショーでありえない華やかなスタンドを作るので、結構楽しみなショーでもあります。

しかし・・・・・・今年はどこも「エコ」アピールが凄かったです。
安全性が売りのはずの某V社でも、緑にショースタンドを塗っちゃって、安全より「エコ」を前面に出してました。もちろん、今の欧州ではこの点がアピールできるかどうかは死活問題な訳ですが、伝統あるたくさんのブランドが似たような感じにみえちゃって、すこしさびしい気もします。ブランドアイデンティティーよ、いずこへ。。な感じです。アイデンティティをキチンと確保しながら、如何に時代が求める必要条件であるエコをアピールしていくのか、匙加減が難しいですね。

さて、仕事の話はさておき、今回、特筆すべきは、大学時代の恩師との再会でした。ゼミの教授は現在、2年限定でフランスの日本大使館で日本文化の広報公使を務めておられるので、卒業後、広島に来てしまった私としては10年ぶりの再会となりました。私の無計画且つ突然の連絡のせいで、すこししか時間が取れなかったのですが、お変わりない先生を前に、なんだかタイムスリップした気分なのでした。(個人的には何度かテレビで拝見していたのですけど)

しかし、10年ひと昔とはよく言ったもので、私が先生の主宰する欧州地域研究ゼミに所属していた頃、EUは走り出したばかりでしたが、今では押しも押されぬ一大世界勢力。バブル崩壊からなかなか立ち直れず、ハゲタカ外資ファンドに美味しいところ持っていかれてた日本の金融機関も、こないだのリーマン破たんでは、立場逆転。そして、、、アメリカは。。。。これからどうなっちゃうんでしょ。。。。
「お互いあまり変わってませんねぇ、あっはっは」と邂逅を喜んでも、この10年で世界情勢はかなり変化してますね。

思うに、私たちの世代はパクス・アメリカーナの下、アメリカ文化一辺倒の日本に影響を受けた最後の世代かもしれないと、先生に会った後、昔の自分を思って、ぼんやり考えました。(私自身、ドイツ語学科なのに日米学生会議に入っちゃうくらいだもんね)。
働き始めてから10年。いろんな文化背景の人たちと仕事をし、いろんな価値観に触れ、あの、色々言われても、リーダーたるべき存在であったアメリカがくだらない戦争で泥沼に陥り、醜態を露呈していくのを見て、私の中でアメリカの相対的な位置づけもかなり変わったように思う。そういえば、先日、マンチェスターから来た友達も似たようなこと言ってたな。何かにつけてすぐ「一辺倒になる国」、日本で育つと結構大変。