信じること

それが経済であっても、恋愛でも、家族や友人関係であったとしても、今まで理解していると思っていた対象が、ある日突然、「分からない存在」となると、それまでの理性的な関係は脆く崩れて不安やパニック状態になるもの。

サブプライム問題を引き金とする、いわゆる「信用の危機」のお陰で、ご存じのとおり、もともと調子が悪くなりかけていた自動車業界にも、現在、大嵐が吹いております。そんな大嵐が海外駐在員ライフに影響しない筈もなく、加えて、タイミングを同じくして、私個人の生活&人生にもちょっとした変化が訪れ、私が欧州に来る前に描いた「予定調和」もすっかり崩壊の危機に陥ってしまいました。

本当にいろんな状況変化がよりにもよって同じタイミングで重なり合い、互いに複雑に絡み合って、先行き不安な中で、ここしばらくは、疑心暗鬼。とても不安定な気持ちで、あれやこれや考えながら、過ごしたのですが、ようやく落着きを取り戻しつつあります(心配してくださった皆さん、ありがとう!)。

基本的に危機や転機は、発想の転換や新しい兆しが生まれてくるエキサイティングな機会なので、嫌いではないのですが、さすがに、この度は自分の手ではどうする事も出来ないことが重なりすぎて、ちょっときつかったです。

で・・・つくづく思ったんです。こう言う不安や危機のときこそ、「信じる」って大事だなって。自分を、人を、社会を、信じられなくなることが一番怖い。本当は簡単に踏み出せる筈の一歩が踏み出せなくなってしまう。

「Yes, we can」                                                       危機にあるアメリカに、こう語りかけたオバマ新大統領の勝利演説は、海の向こうの私にも真摯に響くスピーチでした。

それにしても、9.11の時もそうでしたが、その大小を問わず、まるで呼び寄せているかのように、タイミング良くドタバタのある人生です(笑)先日、こちらの副社長にも「フフッ、怒濤の人生だな」と笑われました。この怒濤の人生を象徴する出来事の詳細については、ネタとしては面白いので、また別途ご報告致します。