まだ生まれないねぇ

帰国してからというもの、世の中、あまり良いニュースが無いので辟易する。
不況は相変わらずだし、泣きっ面に蜂の様に豚インフルエンザなんて流行し始めるし、忌野清志郎は亡くなっちゃうし(これが一番残念かも・・・)、、、んでもって、私の方も未だ「生まれました!」とオメデタニュースを発信できずにいる。そろそろ問い合わせが多くなってきたのだけれど(笑)春の日差しは外出欲求をすこぶる刺激するけれど、未だに身長の割に大きすぎるお腹を抱えて不自由な状態が続いている。まだ生まれない。
さすが、母がロシアだの、フランスだの、イタリアだのいい気で飛び回っている間もしっかり、お腹の中で育っていただけある。居座って、一向に出てくる気配が無い。平均より大きな体格だそうで、もう準備OKな筈なのに。


なので・・刺激するべく、
里山を一生懸命散歩してみた。
人がごった返す新球場に出掛けて、夏のような日の昼下がり、カープ戦観戦してみた。
階段昇降運動が良いと聞いて、周囲の目を盗んで、せっせと昇降してみた。
立ちっぱなしの家事や雑巾がけにも精を出してみた。
挑発的な言葉をお腹に掛けて、表に出るよう促してみた。
あげくの果ては、鍬を持って、家の山にタケノコ堀りに行こうと試みた。(これは流石に父親に止められ未遂に終わる)


それでも、出産に向けての進展があった訳ではなく、代わりに健診で「疲労している。少し安静にして昼寝もしっかりしなさい」と叱られる始末。そういうことはすぐばれるみたい。


「先生、、一体いつ生まれてくるんですかねぇ。ゴールデンウィークも終わってしまいますよぉ。余り大きくなり過ぎても、産むのが大変そうで。。。」とすがっても、「あのねぇ、散歩したって、出産は一秒たりとも早まりませんよ。いつ生まれるかなんて、僕に聞くより、広島市内の占い師のところに行って聞いた方が良いかも知れない。それに・・・産むのが大変なのは赤ちゃんの責任じゃありませんからね。お母さんの骨盤の問題ですから。」と、ツレない。

家に帰ると、アメリカ在住の友達から、出産を促すハーブティー「安産ティー」が届いていた。なんというグッド・タイミング。早速、頂く。そして、たっぷり頂きながら、考えた。思えば、妊娠に関しては、思い通りになったことなんて一つもなかったじゃないかと。日本にいる時は欲しくても全然出来なかったし、よりによって、夫婦が国内外に離れて暮らさなくてはならない状態の間にコウノトリはやってきたし、妊娠中も、何かに操られているかのように、眠らされたり、特定の食品を食べたくなったり、食べられなくなったり、ベッドから這い上がれなくなったり、私の意志や希望なんてお構い無しだったではないか。妊娠も出産も神秘的なことなのだ。出産時期のコントロールなど、そもそも、おこがましい話なのかもしれない。

そんな訳で、のんびり、安産ティーでも飲みながら、Xデーを待つことにした。時が満ちて、赤ちゃんの気持ちが固まったら、お外にでてくるでしょって。