27人待ち

嗚呼、素晴らしきかな育休ライフ。毎日、小さな発見の連続である娘とのSweetな生活も残るところ、あと半年に迫った。半年後を想像すると、半ベソになりそうではあるのだけれど、そろそろ復帰の為に保育園の確保をしようと、勤務先の保有する保育施設に申請したところ、

「現在、27人待ちです。他の保育施設への併願申請をお願いします。」とのこと。

勤務先の敷地内にある保育園なので、出勤時に預けて、勤務終了後、すぐに引き取りにいけるので理想的だったのだけれど、定員40名の施設で、27人待ちってことは、復帰時に受け入れてもらえる可能性は、まず無い。「あちゃー」と思いながら、近隣の保育園の申請に向けて、早速、問い合わせるも、自治体の受付窓口では「まだ申請には早すぎるから来年来てください。申請が早くても、遅くても、受け入れ可否に関係ありませんし、現在のところ、来年の受け入れ状況については何とも言えません。」とバッサリ。

ちなみに今年の春は受け入れが厳しかったそうだ。いよいよTVを賑わす「待機児童」の四文字が我が事として、頭をよぎる。ただでさえ、復職後の生活にはいろんな点で不安があるのに、保育園受け入れくらい安心させてよぉ、、なんて思う。

思えば、急遽、帰国が決まって日本で出産することになったときも、事前に何ヶ月も前から予約し、その病院で何度も検診を受けておくことが基本の日本のシステムでは、8ヶ月になってからでは、出産受け入れ先が見つからなくて、慌てたっけ。ドイツでは予約なんて不要。産気付けば、どこの病院でも受け入れて当然で、その為に母子手帳はカルテの役割を果たす。そうして産む側の流動性を確保している。なので、「先進国なのに産む病院が見つからない」という状況に、ドイツ人の同僚は心底理解できない様子だった。ようやく見つかった産院は「ゴージャス&パテシェが居る」のが売りの病院だったので、産院のWebsiteのトップページは、何故か「デザート」。ベッドや医者の数より、パテシェですか。。。。もう殆どジョークである。

これに限らず、ドイツで母親になる準備をしてから、日本に暮らしてみると、差異が際立って見えて、なんだか、この国は、生んだり、育てたりすること、ひいては「個人の充実」に、あんまり優しくないよな〜、と思うことしきり。国としての優先順位が良く分からない混沌としたところが、半端に個人主義を輸入した感じで、いかにもアジア的だとも言えましょうか。少しずつ、政治も変わろうとしているようですが。。。。