来年は寅年

実家に行ったら父親がボストン美術館所蔵の日本画の画集を持ってウロウロしている。来年の年賀状用に描く為、虎の水墨画のお手本を選んでいるらしい。候補は二点。円山応挙の虎と長谷川等伯の虎。超ビッグネームから、今回は円山応挙にするとのこと。まぁ、選ぶのは自由である。

円山応挙の虎さん


長谷川等伯の虎さん



しかし、さすが大家の作品。どちらも迫力が違いますねぇ。。。。と感心するも、ん?何か変。。。。

虎というより、猫みたい。

父いわく、昔は本物の虎なんて見る機会は無かったから、猫に似ていると聞いて、想像して描いていたから、そうなったんだとさ。

今でこそ、動物園やTVなんかで、本物を見る機会はあるけれど、そうだよねぇ、昔は殆ど想像上の動物みたいに遠い存在だったはず。えらーい先生方が、ちょんまげ結った頭で、海の向こうの山奥に住むと言う、猫似の強くてこわーい動物を想像しながら描いたのかと思うと、微笑ましい。鑑賞する人たちも「ほほぅ、これが虎と言うものか」と見てたんでしょうね。

あぁ、妙に虎屋の羊羹が食べたくなってきた。