生命の躍動

二階で洗濯物を干していたら、階下から音楽が聞こえる。
「あれ、TVなどつけていないはずなのに」と、不審に思って覗くと、娘が私の携帯電話を片手に頭を縦に振りながら、着メロに合わせてノリノリな感じで踊っていた。勝手にいじっていて、偶然着メロを再生したらしい。

頭は縦に振って踊るものだと教えた事は無い。幼児番組などで、歌のお姉さんもお兄さんも専ら頭を横にユラユラさせながら踊っているけれど、なるほど、予備知識の無い無垢な心が表現する「生命の躍動」は縦揺れなのかと、妙に納得した(笑)(それとも個性でしょうか?)

Youtubeでバリ島の民族音楽(or舞踊?)「ケチャ」を視聴していたら、一人で玩具遊びに没頭していた娘がやおら立ち上がり、傍までヨチヨチ歩いてきて、手を上げてユラユラ踊りだした。日本の文化にどっぷり浸かった私は、「ケチャ」の呪文の様な不思議なリズムを聴いてスゴイなと思っても、到底、合わせて踊りたい衝動は沸いてこないし、ノレない。しかし、何にも未だ染まっていない一歳児にはケチャのリズムは、かなりノレるようだ。

ちなみに、祖母は昔、旅行でバリ島に行って、本物のケチャを見たらしいのだけど、暗がりで半裸の男の人たちが大声で「ケチャ、ケチャ」言って、それはそれは恐ろしいものを見たと明らかに拒絶コメントをしていた。昭和一桁世代には全然響かなかったらしい。

無垢って、面白い。