この一週間

あの地震が発生してからというもの、何だか申し訳なくて、空しくて、誰かと会ってランチしたり、お茶したりなんて、とてもする気にはなれず、刻々と伝えられる被害の状況と未だ解決を見ない原発のニュースを追いながら、外出もせず、ただ、鬱々と娘の世話と家事だけをして過ごしていました。「母親たるもの、こんなことではいかん」と思い始めた頃、近所のドイツ人の友人が飲みに誘ってくれました。お互いの子供の寝る支度が終わった頃に集合して、最近出来たワイン・バーへ二人して繰り出しました。平日の夜。彼女は翌日、仕事もあるのに、、、優しい気持ちの身に沁みた夜でした。


もう、全然ダメです!被災地で頑張っている友人に「気を強く持って」なんて言いながら、被災していない私が、凹んでいるなんて、どうしようもありませんね。


今回の地震津波は災害による直接的な被害のみならず、株価低迷等による経済的な被害も甚大。既に耳にする風評などから察すると、資源のない国の私達が今まで誇りに思い、そしてその恩恵を享受してきたJAPAN BRANDにも傷がついてしまったのではないかと感じます。こんな国難とも言える時だからこそ、早く日常に戻り、それぞれの持ち場をしっかり守ることで、中長期的な意味で、復興に貢献していかなくてはならないのに、日本から遠く離れたドイツで、何をやってるんだ私は。これからは被災地への祈りは続けつつも、普通のペースを取り戻すよう努めます。


それにしても元々、原発には否定的なドイツでは、選挙も近いということもあり、原発政策論争に絡む報道はオーバー・リアクション気味で辟易します。しかし、そんな中でも「今はそれよりも災害の収束や被害者の人達に心を寄せるべきだ」と語る友人がいたり、道を歩けば、見ず知らずの方が心配そうに声を掛けて下さったりと、暖かい思いに触れることも多いです。