Aber Nikolaus kommt...

12月7日の夜にはNikolaus(ニコラウス)が、24日の夜にはWeihnachtsman(サンタクロース)が、良い子にしていた子供達のところにやってきてプレゼントを置いて行きます。ドイツの子供達には「うふふ」な月です。

7日の夜、長女は寝る前に自分の長靴をきれいにして、小さなお菓子と共に玄関に置きました。私はこっそり準備しておいたプレゼントを靴の中に入れます。中身はスノーグローブ。降ると水で満たされたガラス玉の中に雪が降った様に見える、あの置物です。数日前、大家さんから手のひらサイズのスノーグローブを貰った長女は、それはそれは気に入り、大事にしていたのですが、幼稚園に行っている間に、次女が触り、あろうことか、持っていた積み木でガラス部分を殴打し割ってしまったのです。まさか、かくも簡単に割れるとは。。。一瞬の出来事で、ビックリしましたが、幸運にも大事は至りませんでした。長女はがっかりしましたが、怒るでも無く「また買ってね」とあっさりしていました。しかし、私が次女の手に届く場所に置いてしまった為に可哀想な思いをさせてしまったので、ニコラウスのプレゼントはスノーグローブに決めていたのです。定番のお菓子は幼稚園で沢山貰えますから。

その後、私は次女の幼稚園のNikolausfrühstück(ニコラウスの日の朝食)に持って行く割り振りの「固ゆでたまご10個」を準備し、全ては明日の楽しい朝に向けて順調に進んでいるかの様でした。ところが・・・・夜の10時を過ぎた頃、次女が嘔吐。本人は再度入浴の必要が出た上、枕、シーツ、掛け布団、ベッドプロテクターも総取り替えの大惨事。びっくりして泣き続ける次女をなだめて、ほっとし、私自身も眠りについて2時間後、今度は、長女が突然泣き出したかと思うと嘔吐!泣き声にビックリした次女が再び目を覚まし、寝室は阿鼻叫喚の世界と化しました・・・・。家の中同様、外は嵐。この冬初めての雪になっていました。

翌朝は当然、二人とも幼稚園はお休み。珍しく長女まで発熱し、楽しみにしていた幼稚園の朝食会は欠席になってしまいました。私も、その日、届け物をする予定だった友人にキャンセルの連絡をしました。まさか長女まで倒れるとは・・・・完全なる不意打ちを食らった私は、おろおろ。病気の二人をつれては外出もままならず、病人用の食材はおろか、その日に買おうと思っていた次女のおむつまで切れそうで、危機的な状況でした。

が、私にも、Nikolausが。。。。。今日の予定のキャンセルを連絡した友人が、雪で足下の悪い中、代わりに買い物をして届けてくれました(涙)。娘さんが幼稚園に行っている数時間の間にやらなくては行けない事があったにも関わらず、です。有り難い事この上有りません。阿鼻叫喚の寝室で汚物処理に奔走し、睡眠不足でささくれだった心の私には、颯爽と現れた彼女の姿が癒しでもありました。

長女はと言うと、風邪で朦朧としながらも、朝起きると長靴のスノーグローブを見つけて大喜び。私が「Nikolausさんは割れた時に、可哀想だなって見てたのかな」と言うと、「そうなんだ!」と大興奮。そしてぽつりと「でもお菓子は無いね」と呟いてから、また眠ってしまいました。そこで、代わりに買い物をしてくれた友人が、「Nikolausの日だから・・」と入れておいてくれたチョコレートを、再びこっそり靴に入れておいたところ、再び目を覚ました娘が発見。「幼稚園お休みで可哀想だからニコラウスさんが届けてくれたのかもね。やさしいね」と声を掛けると、窓辺に歩いて行き、空を見上げて、「ニコラウスさん、ありがとう!」と話しかけていました。うーん、4歳児、無邪気です。こういうのを見ていると、もうずーーっと正体を知られたく無いですね。

そんなこんなで、大騒ぎではありましたが、娘にも私にもNikolaus、来ました。