ソウルフード

久しぶりのブログ更新です。
娘が持ち込んだインフルエンザに感染してしまい、その後も、追加で合併症などを引き起こして、気がついたら一ヶ月近く寝込んでしまいました。そもそもインフルエンザ前から食欲不振で体力が落ちていたのですが、病気の間は更に食べることが出来ずに、負の連鎖。

でも・・・・いくら体が食べ物を受け付けなくても、頭の中では食べ物を欲しているようで、寝込みながら、「あれ食べたい、これ食べたい。。。」と想像の中だけで食べ物を思い浮かべていました。

卵かけごはん、鯛そうめん、お母さんの肉じゃが、おばあちゃんの作ったおはぎ、、、、心身ともに弱っている時は、不思議ですねー、ドイツでは食べられないけれど、日本の何と言うことも無いものばかり、頭に浮かびます。それ加えて、その食べ物にまつわる思い出も。。。。

例えば、卵かけごはんは、子供の頃から時折、知人が飼っている鶏や烏骨鶏が朝産んだ卵を持ってきてくれるのを炊き立てのご飯で卵かけご飯にして食べていました。「やっぱり産みたては違うね〜」と言いながら、掻きこむ、あの情景。

鯛そうめんは、広島でも私の育った町だけかもしれないのですが、法事や選挙など、沢山、人が集まるときには必ずと言っても良いほど献立に入る一品。そうめんに、鯛でとった出汁を掛け、その上にどどーんと鯛と薬味を載せます。それだけのシンプルな料理。祖父の家に沢山人が集まり、中庭にまで臨時の釜が設けられ、エプロン姿の親戚・知人の女性陣が大勢でいくつもの大鍋に料理を作るのに忙しくしている光景。「子供はさっさと食べてしまいなさい」と渡される鯛そうめんの載ったお皿。

異国の地でへろへろになった時、ふわーっと懐かしく思い出される、特別でも何でもない普通の食べ物などは、まさしく、その人のソウル・フードと呼ぶにふさわしいものなのかもしれません。

その意味で、娘の2歳10ヶ月の人生で、ソウル・フードとなりうるものは何かなと考えてみました。私がドイツの限られた材料で作る妥協の入ったエセ和食?幼稚園で出されるトマトソースのシュペッツレ(ドイツ風パスタ)?・・・・うーん、なんだか今一つです。もう少し私も食育頑張らなくては。

(ちなみに、卵かけごはんについてはドイツ全体で食べられないものではないらしく、フランクフルトあたりでは、生食可の卵が手に入るらしいです。実にうらやましい。日本人人口が多い我が町にこそ、そんなお店が沢山あってもおかしくないのですが、私の情報量が少ないのか、そういう話は聞いたことがありません)